〔064〕北穂高岳 (3,106m)

累積標高差:1,205m

2008年09月11日(当時59歳)


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岐阜県高山市奥飛騨
2日目、槍ヶ岳山荘〜穂高岳山荘:8時間15分(休息時間含む)
ウィキペディアより
  大キレットは、南岳と北穂高岳の間にあるV字状に切れ込んだ岩稜帯である。この縦走ルートは、
痩せた岩稜が連続し、長谷川ピークや飛騨泣きといった難所が点在する。 近年、関係者の尽力に
より、足場の設置等の措置が施され、以前に比べて危険度は減少した。それでも毎年数名の死亡者と多数の負傷者が出ており、国内の一般登山コースとしては、今なお最高難度のコースの一つである
ことは間違いない。 また、高校の山岳系の部活などが行ってはいけないルートとして大キレットを
指定している県もある。
Road Map  :岐阜県高山市 新穂高の無料駐車場を基点とする。
Route Map :2日目は槍ヶ岳山荘を出発して南岳、大キレット、北穂高岳を縦走し、穂高岳山荘にて宿泊する。
Route Data:大キレットの落ち込みは南岳側が286m、北穂側が352m。
槍ヶ岳山荘 中岳 南岳 長谷川ピーク A沢のコル 北穂高岳 涸沢岳 穂高岳山荘
6:00 7:03 8:10 9:55 10:05 11:58 13:57 14:15
日本百名山大キレっとを堪能出来た。
全穂高岳制覇出来た。
 今日、北穂を登ることがで出来たので小さな目標だった”穂高と名の付く山”を全て登った
ことになる。 明日は奥穂、西穂を通るので、奥穂は4回目、西穂は3回目の登頂となる。
穂高岳山荘泊。

  今年8月に涸沢岳山頂でダイビングの話しをしたアルバイターの女の子はまだ働いていた。
挨拶すると覚えてはいてくれたが、嬉しそうな顔はしてくれなかった。
テラスでビールパーティ
  昨日、槍平小屋で出会った百名山じっちゃんは、槍ヶ岳山荘を5時に出発したらしく、既に
部屋でくつろいでいた。 その他の人も集まってテラスで高いビールを飲みながら山談義に花を
咲かす。
ジャンダルムの情報収集。
  登山地図を見ると奥穂から西穂間は破線で表示され、一般の登山道でないことを表している。ここを2回通ったことがあると言うハイカーに聞いてみると、大キレットより相当危険らしい。でも俺はジャンダルムのてっぺんに立ちたいので行ってみる決意は変わらない。
1日目:新穂高〜槍ヶ岳山荘
2日目:槍ヶ岳山荘〜穂高岳山荘
3日目:穂高岳山荘〜新穂高
山小屋の朝は早い。 殆どの宿泊客が御来光を拝みに外に出ていた。
5時前後には朝食を食べずに出発して行ってはハイカーも居た。
外は気温1℃、寒い。
5時20分に、お陽さんが顔を出した。 今日も雲一つ無い晴天だ。
朝飯を食べて6時丁度に出発する。 今日は ”穂高岳山荘”まで行き
たいが、 ”北穂高小屋”泊まりになる可能性もあり。
昨日、登って来た ”飛騨乗越”に下り、 ”大喰岳”(おおばみだけ)に向かって稜線を登る。 標高のせいなのか、歳のせいなのか、やたら息が切れる。
”大喰岳”への登り途中から振り返り ”アルプスの展望台”としての ”槍ヶ岳”を見る。
この後も ”槍ヶ岳”はどこからも見えていた。
次のピークである ”中岳”(3,084m)へは一旦下って登り返す。 いい山容だ。
2つの鉄梯子を登ると ”中岳山頂”に出る。 先行している紫色のカナブンは4年前に ”滝谷”を登攀したと言うクライマーだ。 25kgのザックを背負っているのに足取りは速い。
1時間03分にて ”中岳”(3,084m)に着く。
スタート地点の ”槍ヶ岳”はまだまだ近い。
肉眼では富士山を初め、乗鞍岳の奥に御嶽山、笠ヶ岳の向こうに白山も綺麗に見えていた。
”中岳”より更に近くなった ”笠ヶ岳”(2,898m)を見る。
紫色のカナブン君に ”笠新道”を教えてもらう。
一旦、登山道を教えてもらうと、その後は、ジグザグの登山道が確認出来る様になった。
1時間35分にて ”2,986mピーク”に着く。
山名くらい付けたれよ!と思う。 ”槍”が随分遠くになってしまった。
1時間50分にて ”天狗原分岐”着く。 ここから氷河公園、天狗池に行ける様だ。 昨年、 ”逆さ槍”が見れると言う ”天狗池”に行ってみたが、単なる水溜りだった。 写真の ”喪黒福造”風の人は東京から来られた人で、この後、付かず離れずで ”北穂高小屋”まで一緒に行動する。
”天狗原分岐”から ”南岳”までは緩やかな登山道が伸びている。
この先の登山道を見ると、しばしの高山トレッキングが楽しめそうだ。
天気が良いので、ここらで日焼け止めを塗っておく。
2時間10分にてピーク感の薄い ”南岳”(3,033m)に着く。
”南岳小屋”に降りる途中、いつもネットでお世話になっている ”定点カメラ”を見付けた。
”定点カメラ”と同じ位置から写真を撮っておく。 ネット上にもこの晴天が写っているはずだ。
今日、行動を共にしている2人は小屋で休憩仕出したが、おいらは足が遅いので休憩無しで先を急ぐ。
”獅子鼻”に登り南岳小屋を見る。 ”槍平小屋”と同じく、中途半端な位置に
建っているので、多くのハイカーは休憩だけして通り過ぎてしまう様だ。
”南岳”の山容もピーク感が無く、人気は薄い様だ。
小屋前には気象条件による大キレット通過の難易度が表示されており、今日は当然、安全度の高い ”レベル−1”の表示だった。
”獅子鼻”より ”大キレット”を見る。 難所とは言われているが、ジジババも通って
いるので、おいらにも通れないことは無いだろう。 とは言うものの安易に
考えている訳ではなく充分、気を付けて挑みます。
垂直に近い壁をマーカーに従って下って行き、振り返り見る。
今日は山友が一緒でないので写真が実に詰まらなくなってしまった。
下り途中から ”大キレット”の全容、 ”長谷川ピーク”、”飛騨泣き”を見る。
南岳小屋で休憩していた喪黒福造氏が追い付いてきた。
足が速い!
下ってしまえば稜線を歩いて北穂への登りだけと思っていたが、
その考えは甘かった。 足の速い喪黒福造氏に先行して貰う。
”大キレット”に下り切って ”獅子鼻”からの岩壁を振り返り見る。
リサイズする前の写真からはコースマークが確認出来、下って来たルートを示すことが出来た。
左写真の拡大には2人のハイカーと
途中の鉄梯子が確認出来た。
”コイが餌を求めて口を開けている”様に見える ”獅子鼻”を何度も眺めてしまう。
”長谷川ピーク”から振り返り見る。
”長谷川ピーク”から少し下り、 ”飛騨泣き”に入って
行くが、どこからどこまでが ”飛騨泣き”なのか判らない。
昨年、槍ヶ岳山荘で会った人は ”飛騨泣き”が最大の
難所と言われていたが、普通に通過することが出来た。
後日、喪黒福造氏が携帯で撮ってくれた ”飛騨泣き”
を下る貴重な一枚。 ”大キレット”通過でストックを持っているのはおいらだけだった。
”飛騨泣き”を消化していよいよ350mの壁を登る。
壁への登りに差掛かる2人のハイカーが先行していた。
2人のハイカーに見えたが、3人居た。 どこから何時に出発したのだろうか? よたよたと登っていたので道を譲って貰う。 お歳を聞いて
みたが教えてくれなかった。 見掛けでは70歳前後と思われた。
先行している2人は今日の同行者。 デンジャラスな登山道だ。
本来は楽しい岩峰登りなのだが、ここまの登り下りの繰り返しで疲れて来た。
”大キレット”越えに必要なのは体力だ。 前方に頑張る喪黒福造氏が見えている。
”北穂”への最後の急登。 高低差があっても垂直に
近い登りなのであっと言う間に登ってしまう。
5時間18分にて ”北穂高小屋”に着く。 ここで ”槍ヶ岳山荘”で作って貰ったお弁当を開くが、混ぜご飯を固めただけで、味もまったく美味く無い。 これで千円とは大損扱いた感じがする。 喪黒福造氏は
小屋にスパゲティを頼んだが、陶器の皿で出てきたスパゲティは滅茶苦茶美味そうだった。 あぁ、弁当なんか頼まず、小屋でラーメンを食べる方が良かった。 今日、行動を共にした2人はここに泊まるらしい
ので、この先は1人になってしまう。
小屋から6m程登れば ”北穂高岳”(3,106m)の山頂だった。
”北穂山頂”から眼下に昨日、休憩だけした ”槍平小屋”が見えた。
槍平小屋から 南岳小屋への道はこの標高差を一気に登るんだろう。
同じく ”北穂山頂”から ”飛騨泣き”を見と、とても人が
通れる様には見えない程、鋭く尖っていた。 数時間前に自分が
こんな危ない所を通ってきたという実感がまったくない。
”大キレット”を抜けて安心していたが、
”北穂”からの下りも相当なものだった。
今から登る ”涸沢岳”を見る。 山頂部から下りて来る2人のハイカーが見えた。
これまで ”オコジョ”を見ること3回目、遠めながらついに写真に
撮ることが出来た。 最初、目の前に居たのだが、素早く走り出し、
遠くで顔を出してくれた。
7時間06分にて ”最低コル”に着く。
眼下に見えるのは ”涸沢小屋”。
ここから ”涸沢岳”への急登が始まる。
”涸沢岳”への登り岩峰。 左奥に見えているのは ”奥穂高岳”。
男は黙って登るだけ。 女は文句を言いつつ登るだけ。
くさり場と鉄梯子が続き、勾配は相当なもの。
しかし、ここも垂直に近い壁なので短時間で登れてしまう。
登り途中で振り返ると、高度感が凄い。
高度恐怖症の人は行かない方が良いですよ。
7時間57分にて ”涸沢岳”(3,103m)に着く。
1ヶ月前の8月13日に登っているので無駄なことをしてしまった。
”涸沢岳”を下り、”穂高岳山荘”には2時15分に着く。
今日の休息をも含めた行動時間は8時間15分、心配する程、
時間は掛からなかった。 山荘で受付を済ませて生ビールを呑む。
2日目:槍ヶ岳山荘〜穂高岳山荘
”槍ヶ岳山荘”をズームアップ。
自分が下っている時はなんとも思わなかったが、他のハイカーが
下りて来るのと見ると、危ない所だなーと思ってしまう。
数十分後にはここまで
登っているのだろう。
しばらくすると ”飛騨泣き”に2人のハイカーが通過するのが見えた。
こんな所を通過するなんて信じられない。
”涸沢岳”への登り途中で ”奥穂”側の展望が開ける。
”穂高山荘”は山と山のコルにあり、ここからは見えなかった。
”最低コル”から振り返り下って来た ”北穂高岳”を見る。
スタート地点の ”槍ヶ岳”は随分と遠くになってしまった。
きたほだかだけ
3千mの高山帯を歩いているので、どこからも展望は最高である。
ガスが上って来なかったのが幸いであった。
先行している2人のハイカーはペースが遅い様に見えた。
槍ヶ岳 3,180m
大喰岳 3,101m
中岳 3,084m
南岳 3,033m
北穂高岳 3,106m
涸沢岳 3,110m
”飛騨乗越”の写真を撮り忘れたので昨年11月の写真を転用した。
槍ヶ岳山荘から25分で ”大喰岳”(おおばみだけ)に着く。
知名度は低いがこれでも標高は3千mを軽く超えている。
西に目をやれば、急登で有名な ”笠ヶ岳”(2,897m)が雲一つなく見ることが出来た。
天気良く、今日、明日で縦走して山々が全て見えていた。
”中岳”への登山道に70Lはありそうなでっかいザックを背負っているハイカーが見えた。
勝手な想像ではあるが、”南岳小屋”は縦走路の途中にあるので、ここを宿泊地として縦走する
ハイカーは少ないのでは? と勝手に考えている。 体力がないならここに泊るべきだろう。
2023年12月4日改定